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ターンオーバーとは、表皮の細胞が生まれて角層になり、はがれ落ちるまでの入れ替わりのことです。花王の解説では、基底層で細胞が生まれてからはがれ落ちるまで約28日のサイクルとされています
この日数はあくまで目安です。部位や年齢、その時の肌の状態で変わるため、「28日で必ず生まれ変わる」と受け取る必要はありません
「ターンオーバーを早めたい」と考えて洗いすぎ・こすりすぎ・角質ケアの頻度を上げると、かえって肌が乾きやすくなることがあります
整える基本は、洗いすぎない・保湿する・こすらない・日焼けを避ける、の4つです。美容家電を使うなら、その土台ができてからで十分です
「ターンオーバーが乱れている」と言われて、不安になったとき
広告や記事で何度も目にする言葉
「ターンオーバーが乱れているから、くすむ」「ターンオーバーを整えれば、肌は変わる」。化粧品の広告や美容記事で、この言葉を見かけない日はほとんどありません。意味をはっきり説明できないまま、なんとなく「乱れているのは良くないこと」と受け取っている人は多いはずです。
この記事で扱うこと
特定の商品をすすめる記事ではありません。扱うのは次の3つです。
- ターンオーバーとは何か、「28日」という数字をどう受け取ればいいか
- 「早めよう」とするときに起きやすい、やりすぎのパターン
- 毎日のケアで、入れ替わりの土台を邪魔しないための考え方
肌の悩みだけが先にある人へ
「ごわつく」「くすんで見える」という悩みがあるだけで、美容家電までは考えていない人も多いと思います。その場合は、前半から中盤までを読めば足ります。家電の話は終わりに近い章にまとめてあります。
ターンオーバーとは、表皮の細胞が入れ替わる流れのこと
基底層で生まれて、角層になり、はがれ落ちる
肌の一番外側にある表皮は、いくつかの層に分かれています。いちばん内側にある基底層で、新しい細胞(ケラチノサイト)が分裂して生まれます。その細胞は、あとから分裂する細胞に押し上げられるように外側へ動き、最後は角層の細胞に変わります。角層の細胞は、平たい形でレンガのように積み重なり、表面に出たものから順にはがれ落ちます。
この一連の流れが、ターンオーバー(角化とも呼ばれます)です。花王の解説ページでは、基底層で新しい細胞が生まれてからはがれ落ちるまでを、約28日のサイクルとして説明しています。
「はがれ落ちる」のは悪いことではない
はがれ落ちる細胞は「アカ」と呼ばれることもあり、汚れのように聞こえます。けれど、これは肌が古い層を手放して新しい層に入れ替える自然な動きです。無理にはがす必要はなく、普通に洗って保湿していれば、自然に進んでいく仕組みです。
角層は「ただの死んだ細胞」ではない
角層は、外からの刺激を防ぎ、内側の水分を逃がしにくくする、いわば肌のバリアの役目を担っています。そのため、入れ替わりの速さだけでなく、角層がきちんと積み重なって整っているかどうかも、肌の調子に関わります。この記事の後半で扱う「やりすぎ」が問題になるのは、このバリアを傷めやすいからです。
「28日」という数字は、どう受け取ればいいか
目安であって、誰にでも当てはまる日数ではない
「28日で肌が生まれ変わる」という言い方は、広く知られています。ただ、これは入れ替わりの流れを説明するための目安の日数です。実際には、顔の部位、年齢、季節、睡眠やストレス、肌の状態などで変わると考えられています。
年齢とともにこの周期が延びる、と説明されることも多いのですが、具体的な日数は資料によって数え方が異なります。そのため、この記事では年代ごとの日数は挙げません。「自分は何日」と決めつけなくて大丈夫です。
「28日たったのに変わらない」と焦らなくていい
新しいスキンケアを始めて、ちょうど4週間で結果を確認しようとする人もいます。けれど、28日はあくまで目安です。肌の変化は、日数だけでなく、洗い方や保湿、季節など、ほかの要素と一緒に動きます。数字に合わせて「効いた・効かない」を決めると、判断を誤りやすくなります。
「乱れている」を自分で判断するのは難しい
「ターンオーバーが乱れている」かどうかは、見た目や触った感じだけでは判断できません。ごわつきやくすみは、洗い方、乾燥、日焼け、摩擦など、いくつもの原因で起きます。「乱れているから、早めなければ」と一つの原因に決めつけないことが、遠回りに見えて近道です。
ごわつき・くすみの原因を、ターンオーバーだけにしない
乾燥して、角層の表面がめくれ上がっている場合
肌が乾くと、角層の表面が部分的にめくれたようになり、光がきれいに反射せず、くすんだりざらついて見えたりします。この場合は、はがすケアより先に、保湿で水分を補うことが先です。
洗いすぎ・こすりすぎで、バリアが傷んでいる場合
熱いお湯や、ごしごしこする洗い方は、角層が必要以上に傷つく原因になります。傷んだ角層は水分を保てず、乾燥してごわつきやすくなります。洗顔の見直しは、洗顔を見直すと、そのあとのケアが変わりますでまとめています。
日焼けや紫外線の影響が続いている場合
紫外線を浴びた肌は、赤みや乾燥、くすみとして出やすくなります。日焼け止めを夏だけで終わらせている人は、秋冬もこの影響を受け続けています。日焼け止めの塗る量や落とし方は、日焼け止めは夏で終わりではありませんで扱っています。
睡眠不足や生活の乱れが続いている場合
寝不足の翌朝に肌がどんよりすることは、多くの人が経験しています。生活の乱れは肌の調子に出やすく、スキンケアだけで取り戻すのは難しい場面もあります。夜のケアの組み直しは、寝不足の翌朝、肌がどんよりするときに書きました。
「早めればいい」と思って、やりすぎるときに起きること
角質ケアの頻度を上げすぎる
ピーリングやスクラブ、角質ケア用のジェルは、使いすぎると角層を必要以上に薄くしてしまうことがあります。薄くなった角層は、少しの刺激でしみる・赤くなる・乾く、といった反応が出やすくなります。「ざらつくから毎日」ではなく、使う頻度は製品の案内を守るのが基本です。ざらつきの見直し方は、肌がごわつく・ざらつくときに詳しく書いています。
「刺激を感じる=効いている」と考えてしまう
ピリピリする、ヒリヒリするという感覚を「効いている証拠」と受け取る人もいます。けれど、刺激を感じているのは、肌が負担を受けているサインかもしれません。赤みやヒリつきが出たら、足すのではなく、いったんケアを減らして様子を見ます。見極めのポイントは、ケアのあとに肌が赤くなる・ヒリヒリするときで整理しています。
一度に複数の新しいケアを始める
ターンオーバーを意識すると、角質ケア、美容液、新しい洗顔料を同時に始めてしまいがちです。けれど、同時に変えると、肌に合わなかったときに原因が分かりません。新しいものは1つずつ足すのが鉄則です。進め方は、新しい化粧品や美容液を試すとき、いつ顔に使えばいいのかにまとめてあります。
入れ替わりの土台を整える、毎日のケア4つ
洗いすぎない
洗顔は、ぬるま湯で、泡をのせて、手のひらで転がすように洗うのが基本です。1日に何度も洗ったり、ごしごしこすったりしないようにします。夜は落とすべきものがあるので丁寧に、朝は軽くすませる、という使い分けでも十分です。
保湿して、水分を逃がしにくくする
洗ったあとは、肌が乾く前に保湿をします。化粧水だけで足りない日は、乳液やクリームでふたをします。役割と順番は、化粧水だけで保湿は足りているのかで整理しています。
こすらない
タオルで拭くときも、メイクを落とすときも、肌をこすらず、押さえるように触れます。小さな摩擦でも、毎日続くと角層には負担になります。
日焼けを避ける
季節を問わず、日焼け止めや帽子で紫外線を避けます。塗り直しや落とし方まで含めて習慣にすると、年間を通じた肌の負担を減らせます。
この4つは地味ですが、入れ替わりの土台を邪魔しないための、最も確実な方法です。
年齢とともに、ケアの考え方をどう変えるか
「年齢のせい」と決める前に、毎日の習慣を見直す
年齢を重ねると、肌のうるおいを保ちにくくなり、ごわつきやくすみを感じやすくなると言われます。けれど、「年齢のせいだから仕方ない」と決める前に、洗い方や保湿の量、紫外線対策を見直す余地は多くあります。
足すより、減らすことから始める
肌が揺らぎやすいと感じたときは、新しいものを足すより、今のケアを減らして整えるほうが、うまくいく場面が多いものです。30代以降のケアの進め方は、30代からのエイジングケアはいつ・何から始める?にまとめています。
成分の入った化粧品を使うなら、少量から
レチノールなど、肌に変化を与えることを目的にした成分の入った化粧品は、初めて使うとき刺激を感じる人もいます。少量から始め、肌の反応を見ながら増やす考え方は、レチノール入りの化粧品を初めて使うときで扱っています。
美容家電は、土台ができてからで十分
「ターンオーバーを促す」と書かれた家電の見方
美容家電の宣伝では、「肌のターンオーバーを促す」といった言い方を見かけることがあります。けれど、家電を使えば周期が変わると考える前に、その機器が何をするものなのか、取扱説明書やメーカーの案内で確認してください。効果を期待しすぎず、洗顔や保湿といった土台を整えたうえで、プラスアルファとして考えます。
使う前にできる準備
家電を使う前には、洗顔後の肌が清潔で、乾燥や赤みが強く出ていないことを確認します。ヒリつきや赤みがある日は、家電を使わず、保湿だけで休ませます。使用の頻度や、併用してよい化粧品は、機種の取扱説明書とメーカーの案内を優先してください。
家電を買う前に、自分の悩みを整理する
「何が気になるのか」を整理せずに家電を買うと、続かない原因になります。選び方の基準は、美容家電の選び方で「続けやすさ」から逆算してまとめています。
自分で判断せず、人に相談したほうがいいサイン
赤み・かゆみ・ヒリつきが長引くとき
保湿しても、赤みやかゆみ、ヒリつきが数日たっても引かない場合や、急に悪化した場合は、自分で判断せず皮膚科に相談してください。「ターンオーバーの乱れ」と決めつけて自己流のケアを重ねると、かえって長引くことがあります。
一部だけ色や形が変わってきたとき
ほくろやシミのように見えるものが、急に大きくなった、色が変わった、盛り上がってきた、といった場合は、化粧品やケアで済ませず、皮膚科で診てもらってください。
自宅で手を打つか、人に任せるかの線引き
自宅でできることと、専門家に任せたほうがいいことの線引きは、その悩み、自宅で手を打つか人に任せるかで整理しています。
今日からできる、ターンオーバーとの付き合い方
まず、手持ちのケアを3つに絞る
洗顔、保湿、日焼け止め。この3つが毎日きちんとできているかを確認します。新しいものを足す前に、今あるケアの質を整えます。
4週間は、変えずに様子を見る
新しいことを始めたら、少なくとも数週間は同じやり方を続けて、肌の様子を見ます。28日は目安ですが、短期間でころころ変えないための「めやす」として使うのは悪くありません。
迷ったら、減らす
肌がゆらいだと感じたときは、足すのではなく、減らします。減らして落ち着くなら、原因は「足しすぎ」だったと分かります。
さいごに
ターンオーバーは、早めるものではなく、邪魔しないものです。「28日」は目安にとどめ、洗いすぎない、保湿する、こすらない、日焼けを避ける、という地味な4つを続けることが、いちばん確かな近道です。今日は、夜の洗顔を1回、ぬるま湯と泡だけで丁寧にしてみるところから始めてください。
Q. ターンオーバーは、本当に28日ですか?
A. 約28日というのは、表皮の細胞が基底層で生まれてからはがれ落ちるまでの目安として説明される日数です。部位や年齢、肌の状態で変わると考えられているため、自分の肌が必ず28日で入れ替わるという意味ではありません。
Q. ターンオーバーを早めたほうが、肌はきれいになりますか?
A. 早めることを目的にしたケアは、洗いすぎや角質ケアのやりすぎにつながりやすく、かえって乾燥や刺激の原因になることがあります。早めるより、邪魔しない土台づくりを優先してください。
Q. 角質ケアは、どのくらいの頻度ならいいですか?
A. 製品ごとに案内された頻度を守るのが基本です。ざらつくからといって毎日使うことは避け、赤みやヒリつきが出たら中止して、保湿だけで休ませてください。
Q. 年齢を重ねると、ターンオーバーは遅くなりますか?
A. 年齢とともに周期が延びると説明されることは多いですが、具体的な日数は資料によって異なります。年齢で決めつけず、洗い方・保湿・紫外線対策を見直すことから始めてください。
Q. 新しいスキンケアは、何日で効果を判断すればいいですか?
A. 28日は目安にすぎません。数週間は同じやり方を続け、赤みやヒリつきなど肌への負担が出ていないかを見ます。負担が出たときは、期間を待たずに使用を中止してください。
Q. 肌がくすむのは、ターンオーバーの乱れが原因ですか?
A. くすみは、乾燥、洗いすぎ、紫外線、睡眠不足など、いくつもの原因で起きます。ターンオーバーだけに原因を決めつけず、毎日のケアを順番に見直してください。
Q. 美容家電を使えば、ターンオーバーは整いますか?
A. 家電の使い方や併用の可否は、機種の取扱説明書とメーカーの案内を優先してください。家電で周期が変わると考えず、洗顔や保湿といった土台を整えたうえで、プラスアルファとして検討します。
Q. 皮膚科に相談したほうがいいのは、どんなときですか?
A. 保湿しても、赤みやかゆみ、ヒリつきが数日たっても引かないときや、色や形が急に変わってきたときです。自己判断で続けず、皮膚科で診てもらってください。
